発芽とは何か
玄米は栄養価に富む食品ですが、炊く時の手間、硬い食感、味にくせがあること、消化吸収率の低さなどから敬遠されてきたようです。 このような玄米の欠点を解消するとともに、栄養面でも玄米を超えた米、それが発芽玄米です。発芽玄米とは文字通り「芽を出した玄米」ですから、この発芽という作用によって、玄米は大きな変身を遂げるということが想像できます。
発芽とは、種子や珠芽、胞子などが芽を出して成長を開始すること。一般に、休眠中の種子は、十分な水分と酸素そして適当な温度といった環境条件と、種子の成熟などの内的条件が満たされると発芽しますが、イネという植物の種子も同様です。
玄米は、27〜30度の水に24〜30時間程浸けると芽を出しますが、胚芽やぬか層をすべて取り除いた白米には発芽する能力がありません。その意味で、玄米が「生きている米」であるのに対し、白米は「死んでいる米」としばしば言われます。
また、発芽玄米は発芽によって活性化され、栄養価がさらに向上した玄米です。つまり、発芽前の玄米が「休眠中の米」、発芽した玄米は「起きて活動している米」ということができます。
玄米の仕組み
- 胚芽
- 新しい芽や根が生まれるところ
- 胚乳
- 発芽のための栄養を、でんぷん、たんぱく質、脂肪などの形で蓄えている部分
- 種皮・果皮
- 胚乳の周りを包んで、外からの水分などの浸入や、種子内の乾燥を防いでいる
つまり、玄米は、種皮や果皮に守られた中で、胚芽という栄養の貯蔵庫から補給を受けつつ、発芽して成長する仕組みになっているのです。
発芽の過程
玄米を水に浸けてしばらくすると、種子の内部では発芽の準備が始まります。
- 主に、胚芽の付近から水分が供給される。
- 胚芽が細胞分裂を始め、胚芽の中に幼芽や幼根が生まれる。
- 芽や幼根の先端で細胞分裂が活発化し、分泌される酵素の働きで胚乳のでんぷんが単糖化され、発芽のためのエネルギーが得られる。
- 皮や果皮が軟らかくなり、裂けて幼芽が突き出る。
ちなみに、発芽玄米が甘く感じるのは、上の3の時に胚乳のでんぷんが糖化されるためです。また、4の時の幼芽の一端が0.5〜1mm程突き出た状態を「ハト胸状態」と呼び、種子内の栄養の活性度が頂点に達する時なので、ここで玄米を水から引き上げます。